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weak person
第1章 *僕は
僕は、目を見開いて、腹を見た。
そこには、……先ほどのえみかのように、包丁が刺さっていた。
その包丁は、確かに僕が握っていて。
そして、その僕の手を、奈津美が握っていた。
そうか。
僕は、刺されたのか。
そう思った瞬間に、体から力が抜ける。
意識も朦朧としてきて、叫ぶ力すら残っていなかった。
視界が真っ暗になる前に。
奈津美の、勝ち誇ったような笑みが見えた気がした。
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