第8章 行方不明ノ死神
── 空座第一高等学校 ──
『〜〜♪』
鼻歌を歌いながら階段を"下りる"
タンタン
朝のHRが始まっているため誰にも会うことは無い
「おーし!みんなにお知らせだ!今日から転入生が来るぞー!」
担任、越智先生の言葉にザワつく教室
それは黒崎一護、朽木ルキアも例外では無かった
「おーい、入っていーぞー!」
しかし、一向に入ってくる気配がしない
「……アレ?おーい、転入生〜?」
そう言い越智は廊下を覗き込む
「アレ?どこ行った?」
居ない転入生にクラスはさらにザワつく
『せんせぇ〜!ごめ〜ん!!間違えて4階行っちゃった〜!!』
「お〜、早く来ーい」
もちろん廊下の端から叫んでいるので今のセリフはクラス全員に聞こえていた
「4階?」
「間違えるって……」
「先生と一緒に教室の前まで来たんじゃねぇのかよ…」
ガラガラッ
『はよーございます!』
教室に入って来た一人の小さな美少女に呆然とするクラスメイト
しかし、一人の女子生徒が動いた
「紫陽花さん!!!?!?」
『お、やっほぅルキア♪』
「なんだ知り合いか?とりあえず、自己紹介しろー」
越智が言い、壊牙は黒板に〚紫陽花〛と書いた
『はい!紫陽花って言います!学校って初めてなんで仲良くしてください!あ、あとこう見えてもちゃんと高校生です!』
(((初めての学校…?)))
クラスメイト達は不思議に思ったが、壊牙の笑顔にそんな疑問は消し去った
「んじゃ紫陽花の席は…そこな!」
言われて席へ向かう
『わぁルキア近いねぇ!よろしく〜!あ、君もよろしく〜?』
壊牙はルキアと反対の一護の隣りの席に着く
「……お、おう///、よろしく……」
笑顔で言われ赤面しつつルキアの方を伺う一護
「……………」
一護の視線の先のルキアは顔面蒼白で震えていた