第6章 紫陽花
── 真央霊術院 ──
(つまんない、ずっと座って話を聞くなんて………)
死神になるのは決まっているが、基礎知識が無いため先ず始めに死神の学校に送られた壊牙
しかし、壊牙は暗殺者として動くため、紅狼家の指導者の爺と一つの教室を借りて秘密裏に勉強をしていた
「___で___が_____」
(空、青いなぁ。)
「___ま___さま___お嬢様!!」
『…ッ!!』
突然の大声でピクリと肩を跳ね上げる壊牙
「しっかり勉強して下さい!!聴く姿勢がなってませぬ!!」
『…ごめんなさい……』
再び始まる授業
(でも、教科書の内容全部覚えたし……)
黒板を見ながら適当に相槌を打つ
「お嬢様、本当に分かっておりますのか??」
『分かってますよ。そこが___で、____』
爺はスラスラと解いてゆく壊牙に目を見張る
『__ですよね?』
「………お嬢様、教科書の内容全て覚えていらっしゃるのですか?」
『うん。』
「………では、道場をお借りしましょう。後は実践あるのみです!」
─────
「………まさか、ここまでとは………!!」
壊牙に瞠目する爺
『ふぅ。』
(これが私の"力"………)
自分の掌を見つめる壊牙
「お嬢様……これで終わりましょう。私に教えられる事はもう御座いませぬ。」
こうして死神になる為の授業は"半月"で終わった