第2章 復帰
ピッ…ピッ…ピッ…
…ん…。
目が覚めた。
身体がだるいし痛い。
ぼんやりと集中治療室の白い天井と、白衣を着た医師が見える。
私…生きてる…?
医「目が覚めたね。おめでとう。手術成功です」
……そっか……。
私…まだ逝かなくて済んだんだ…。
自然と視界が霞む。
医「しばらくすれば、学校にも復帰できるよ」
…学校…。
私…もう高2なのか…。
…リコ…元気かな…?
私は口を開いたが声がでない。
医「あ、あまりムリしないでください。まだ身体には麻酔も残ってるし、開いた傷口が開いちゃいますよ」
…ならせめて…。
「あ…りがと…ご…ざ…ます」
なんとか声を絞り出して言った。