第3章 リスタート
*楓風side*
『いってきます!!』
今日からついに、憧れの雄英生になる。
家を出るとすぐ暖かい風が吹いてきた。
正直、緊張と期待で寝不足気味で、すでに心配だけど…。
『焦凍!!おはよ!!』
「あぁ。おはよう」
(焦凍と一緒だったら、なんかなんでも出来そうな気がしてきちゃうなぁ)
「…なんか、成長したな」
『…え!?何が…』
(まさか、胸が
「小学生のころは、よく寝坊して遅刻しそうになってただろ」
『…っあ、あぁ、確かに!!
でも流石に高校生にもなって寝坊してられないもん…ね、うん』
(私なに考えてんだ、焦凍が急にそんなこと言うわけないでしょ!!
ちょっと落ち着け私!!)
自分が考えてしまったことに恥ずかしくなって、顔が赤くなってしまった。
『そ、そういえば私達クラスも同じでびっくりした!!』
「そうだな」
焦凍に対して考えてしまったことを誤魔化すために、必死で話を切り替えた。
『担任どんな人かなぁ』
「…多分男だと思う」
『あ、それは賛成』
ふと焦凍の方をみると、何だか微笑んでいるように見えて
『ん?焦凍なんで笑ってるの??』
「…これから楽しみだなと思って」
同じ気持ちでいるんだなぁ、なんて嬉しくなった。
焦凍が(絶対楓風、変なこと考えてただろ…)なんて思って笑っていたことを知らずに。