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ただそこで生きて【竈門炭治郎】

第3章 秘密


リストカットとか、自傷癖があることは炭治郎にはもうバレちゃってる。

けど、私は炭治郎にも、誰にも言ってない秘密がまだある。

それは、最近オーバードーズをしていること。


1か月前くらいかな。ぼんやりネットを見てたら、ODすると楽しくなれるって人のブログに書いてあって、試したくてしょうがなくなった。

最初は家にあった風邪薬を10錠飲んだ。あまり効果はなかったけど、初めてだったからか少ない量でも少しふわふわできたよ。楽しかったなあ。

それからはだんだん体に耐性がついて、30錠、50錠ってどんどん増えてった。

ふわふわできるのはたった数時間だけでくすりが切れればまたいつもの重たくてだるい体に戻ってしまう。だから何度も繰り返した。やめられなかった。麻薬ってこんな感じなのかなあなんてぼんやり考えながら、今日は120錠ほど入ってたはずの風邪薬のびんを空にしてしまった。

しまった。さすがにこんなに減ったら、炭治郎気づいちゃうかも。

でも、気づいて欲しいなあ。

リスカもそうだった。
あの頃も、SOSを出せなかったあの監獄みたいな状況下で、届くはずもない「助けて」の声を全部手首の傷に代えていた。
誰かがいつか気づいてくれるかもって。
これってかまってちゃんなのかなぁ。

実は最近、手首や腕だけじゃなくて太ももとかも切ってるんだぁ。おかげで貧血だけど!くらくらしてるくらいがなんか心地いい。


あれ?でも、なんか今日はいつもよりふわふわする。倒れそう。それに気持ち悪い気がする。なんで?今までこんなこと無かったのに。


あ、流石に、飲みすぎたのかもしれない。




そう考えた瞬間、呼吸が不規則になった。
死にたいって普段言ってるくせに、今自分が死ぬかもって思って怖がってる、意味わかんない。

だから、私みたいなクズが死んだって何も誰も変わらないんだって。出来損ない、薬がないと上手く笑うことすらできない失敗作。ごみ。

最近なんて、何もしてないのに同じクラスの女の子からクスクス笑われてる、なんで??私何かした?

何かしたのかな、ごめんなさい、わからなくてごめんなさい、でも私が悪いんだよね?

お父さんが私のこと殴ってたのも私が悪いからなんだよね?

お父さんが私のことを愛してくれなかったのも、

全部全部、私が悪い子だから、

ごめんなさい、

生きててごめんなさい
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