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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第33章 眠り姫






自分はそれを、よく知ってる



愛されないのがどれだけ寂しいことか
愛されないのがどれだけ悲しいことか






今まで、自分の人生には「それ」しかなかったのだから











ある記憶を思い出す




『初めまして、カトリーヌの友達です
ヴィオラ・コールと言います』



可愛らしく微笑んでカトリーヌと遊ぶ少女

名をヴィオラ・コールと言った
眠り姫と同じ名前だ


これは偶然か、必然なのか





「死が約束を果たしたか
だがまあ、制約があるからこのままじゃどちみち死ぬけどな」




死との制約は決して逃れられるものじゃない
それこそ、神か悪魔かでもなければ無理だ


そして自分は、神も悪魔も見たことはない

あるのは、自己保身の強い人間と、狡猾な「死」だけ





「死」に目をつけられれば、終わりなのだ







「んん………」
「!」


その時、声がした


それは、寝坊助姫君の声




「やっとか…」

その声を聞いて脱力した

いつもいつも彼女は周りをヒヤヒヤさせる




(ん?)


「なんで俺がヒヤヒヤするんだよ」


ただひたすらに疑問に思った


それがどんな感情かも分からずに、ただ蓋をした
























これは、お化けの悲しい過去のお話




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