貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第5章 出会い
「あのー…信長様ね、少しだけ…俺様的な感じでびっくりするかもしれないけど、悪い人じゃないから」
乃々さんの歯切れの悪い言い方が少し気なったけど、特に断る理由もない。
そんな凄い人が呼んでるんだから、きっと私には拒否権もないだろうし。
信長様に会ったら、もしかしたらまた…会えるかな?
そして頭に浮かぶ淡い思い。
緑の下に佇んでいた家康さんの姿…その姿が忘れられない。
「…会います」
心に芽生えた小さな想いを隠し、私は乃々さんに笑顔で答えた。