貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第14章 救出作戦
信長様率いる一隊は、夜闇の中を進み、山のふもとにたどり着き…
家康さんが連れ去られたらしい場所から足跡をたどり、山道を急ぎ登った。
行きついた山奥には打ち捨てられた山小屋が建っていて、中から明かりが漏れていた。
(見張りらしい人が、大勢いる……。きっと、あの中に家康さんがいるんだ)
救出隊の皆とともに私は草陰で息をひそめ、できる限り身を縮めた。
(家康さん……どうか……無事で居て……。私、貴方に伝えたいこといっぱいある……)
色んな後悔が苦い味から胸が焼けるほどの痛みになっていく。
考えるほど、私の助けたいという心だけが先走りそうになる。そんな私に気付いたのか信長様と光秀 さんが黙って、手で私を制した。