貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第12章 私の知らない時間
光秀さんが淡々と話すのを聞いて、私は冷や汗が背中を伝い下りていくのを感じた。
「烈が武田の姫だという情報は、どんな経路で入手したんだ?」
「どうやら奴ら、武田の方にも間物を放っていたようです。それについては、すでに武田へ報せたので信玄も動いてるかと」
秀吉さんの問いに今度は家康さんが答える。
その答えを聞いた、秀吉さんが何かに気づき口を開いた。
「ということは、躑躅ヶ崎にいる乃々にも危害が及ぶ可能性があるってことか……」
(そうか……乃々さんは、形の上では織田の姫。私と立場は同じだから……)