貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第9章 御殿預かり
物騒なことをさらりと言われて、全身がゾワリと冷える。
狙われるなんて、映画やドラマの世界だと思っていた。そんなことが自分の身に降りかかるなんて、思いもよらなかった。
「あんたはここへ来て日が浅い。なのに、あんたの存在を知ってる人間がいるってことは…」
「……織田軍の情報が、漏れてるってことですか?」
「そういうこと。信玄の性格上、武田から漏れる可能性は低い。間者がいるのか、外部から逐一動向を探ってる奴がいるのか、どっちかはわからないけど」
「だから安土にいては危険ということですか」