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【ヒプマイ】よふかしのうた : R18 : 短編集

第3章 ※心と身体の距離 帝統


「…気持ちよくねぇんじゃなかったのかよ?声、出てんぞ」


慌てて口を塞ぐも、帝統に陰核を摘まれればそんなのも意味はなさなくて。私はもう声を我慢出来ずに、ただただ絶頂へと追いやられようとしていた。あともう少しでイク…っ、キュッと膣内を締めたとき、帝統の指の動きがピタリと止まった。


「……え?」


私の甘ったるく、情けない声が鼻にかかる。


「イかせてほしいか?だったら…俺のことが好きだって、欲しいって言えよ」


帝統は眉間に眉を寄せて私のことを見つめていた。見たこともない辛そうな表情に、胸がキュッと痛くなる。


でも、私はもう帝統に応えることはできない。応えるわけにはいかない。


その意も込めて、私は帝統から目を逸らした。


ギリッと帝統は唇を噛み、また指の律動を開始させる。寸止めされていた私の身体は、単純にもまた快楽へと上り詰めていく。そして絶頂にたどり着く一歩手前で、ぴたりと指の動きは止められてしまった。イきたいのにイけない。そのもどかしさから、私は無意識に縋るような目つきで帝統を見つめる。


「そんな目で見たってイかせてやんねー。が俺を欲しい、って言うまでな」
「っ、別に…っ、イかせて欲しくなんか…っ、あっ、やっ…!あぁっ」


私が言い終わらないうちに帝統が指をぬぷぬぷと出し入れして、いいところを擦り上げる。ビリビリとした快感が背中を這い、キュッと膣内で帝統の指を軽く締めたとき、帝統はまたも指の動きを止めた。何度も何度もそれを繰り返し絶頂寸前にまで追いやられ、焦らされ続ける。


帝統がぐったりと蕩け切った私を見つめるけど、それから視線を逸らして唇をきつく噛み締めた。ここで求めてしまっては、帝統の思う壺だ。帝統はふぅと息を吐き、今度はゆるゆると指の動きを再開させる。その動きは決して激しくはないものの、じっくりとざらついた部分を擦り上げられて穏やかな快感が連続して身体を襲った。


「んっ……ふっ、あ、んっ…」
「こんなんじゃイけねーだろ?とっとと楽になっちまえばいいのによ」


くちくち…と控えめに響く水音。すっかりぐしょぐしょに濡れそぼったそこは、シーツに大きな水たまりを作っていく。私の身体、そして頭はもう限界だった。


もっと激しくして欲しい、イかせてほしい。


そのことしか考えられなくなっていた。
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