【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第23章 祈り
馬の駆ける音のみが草原に響く。口を開くものは誰もいない……が、それを破ったのは……
「素敵っすね!!アリスさん!!」
「へ………」
思わず馬のたずなを変な方向に引いてしまい馬が悲鳴をあげる。
「あ、ごめん……」
すぐに切り直す。
「いやぁ、アリスさんずっと俯いて、何か我慢してる感じで……その、なんか嘘くさかったんすよね〜」
「え」
「そうですよ!!だからその、折角俺たちみたいな、いつまでも出世できない年長者グループのリーダーになってくれた子に、……もっと、楽してほしいなって……」
微笑みかけられたその顔を、初めてきちんと見れた気がした。
「シャル、ユウノ、ウィン、リアン、ルル……」
「お、名前、覚えててくれたんすね」
わかってる、情が移れば辛いのは自分。二度も経験した。
「こんな小せえのに分隊長だなんて、……すげぇっすよね……本当に、」
それでも