第6章 三角関係 ~陵vs長谷川~
暗い路地を一人トボトボ歩く。
結局、理沙たちがファミレス出たあとも特に何も起きなかった。
…いや、起きたか。
別れる際にクソ川(長谷川)が理沙のでこにキスしやがった。
キスされて顔を真っ赤にして動揺する理沙。
その様子を見て苦笑するクソ川。
周りから見たら、初々しいカップルにしか見えなかった。
俺は殺意が込み上げたがなんとか堪えた。
ったく、理沙は隙がありすぎるんだよ…
俺以外の男に顔赤くしてんじゃねえよ。
それに拓真は…
ただボーとしていた。
アイツ連れてきた意味なかったな。
特に役に立たなかった拓真のために無駄に金使って…
理沙とクソ川のキスシーンを見て…
散々な日だった。
…まあ、理沙が襲われなかったのはよかったけど。
尾行の結果を振り返りながら若干ブルーになる俺だった。