第15章 誰もいない教室で…
「……」
「……」
沈黙が流れる。
「…はっ、はは…」
「陵?」
「理沙は男がどうゆう生き物かわかってないみたいだな。」
「え…」
「わからないなら教えてやるよ」
「‼」
陵は獲物を狙う野獣のように私にゆっくり近づいきた。
やばい…逃げなきゃ!
陵と距離をとって教室から出ようとしたら…
グイッ
「…わっ」
ダンッ!
腕を掴まれ、そのまま壁に体を押さえつけられた。
力が強くて抵抗できない…!
「逃げようとしても無駄だよ。女は男より圧倒的に力が劣ってる。……アイツだって、これくらいの力はある」
「九条くんは…こんなことしない…っ」
「九条なんていうモヤシ野郎なんてどうでもいいんだよ。ただ……」
「?」
「……俺の意見を否定して、アイツを庇うのがムカつく。」
陵は私から顔をそらして呟いた。
……陵?