第14章 魅惑、誘惑?
*桜side*
「はぁ…」
秋元くんの姿が見えなくなって、私はため息をついた。
「いけると思ったんだけどな…こんな暗いところで二人っきりなんだから、押し倒しちゃってもよかったのに」
私は電話をかけた。
『ん…もしもし?』
「もしもーし、迎えに来てー」
『え、今どこにいるの?』
「よくわかんないけど、××町ってところの暗い路地」
『暗い路地?…まあいいや、迎えに行くから待ってて』
「んー」
電話を切った。
「クスッ
ボーとしてると取られちゃうよー…」
私は夜空を見上げて呟いた。