第12章 暴風警報発令しちゃいました。
『陵には言わないでね?///』
優菜ちゃんの顔をのぞきこむ。
『うん。…私も好きな子がいること、お兄ちゃんに内緒だよ?』
『わかった。二人の秘密だねっ』
『ん』
優菜ちゃんが小指を立てる。
『…指切り。』
あぁ、指切りね。
私と優菜ちゃんは小指を絡めた。
『指切りげんま、嘘ついたら針千本のーます、指切ったっ』
歌い終わり、小指が離れる。
『理沙ちゃん』
『ん?』
『お兄ちゃんを…よろしくお願いします。』
ペコッとお辞儀して微笑む優菜ちゃん。
その表情は
…小学生とは思えないほど大人びていた。