第11章 もうすぐテストです。
『あ!おかえりお兄ちゃん。陵、兄の海斗ですっ』
『初めまして。理沙の彼氏の秋元陵です。お邪魔してます。』
ペコッと軽くおじぎ。
おお、意外とまとも…
『ふーん…君が彼氏の陵くんかぁ…』
『?』
お兄ちゃんが陵をジロジロと見る。
『…よし。合格。』
お、お兄ちゃん…?
『もー理沙、彼氏来んなら言ってくれればよかったのにー^^俺お邪魔ぢゃん???』
『いや、別に…』
『んじゃ、また出掛けてくる!!ごゆっくり~♪』
バタンッ
…………………………
ドアが閉まり静寂が続く。
『…とりあえず上がろっか。』
『あ、あぁ。』
私達は無言で二階へ上がった。