第1章 出逢い
~教室~
『あー、話長かったなあ。』
呟きながら席につく。
残念ながら美嘉ちゃんとは席が遠い。
ガラッ
『おーい、席つけー。』
ぽっちゃりした先生が入ってきた。この人が担任かな?
『私が担任の森川真司だ。よろしくな。』
周りは、へぇーみたいな反応。
『では早速自己紹介だ。じゃあ一番から。』
うげぇ!?自己紹介!?
てか、もうすぐじゃん!!なんも考えてないし…
次々と指名していく先生。
『はい、次ー』
ガタッ
隣の席の人が立つ。
私は見とれてしまった。
隣のひとは超絶なイケメンだった。
黒すぎでもない、白すぎでもないニキビひとつないキレイな肌。
少し茶色い髪。
軽く着崩した制服。
『秋元陵です。桜田中学校から来ました。よろしくお願いします。』
軽くおじぎをして、座る。
すごっ、自己紹介緊張することもなく、爽やかな笑みで言いおった…。
てか、脚長!モデルかい!!
秋元陵くんか…
周りの女子がヒソヒソと話している。
『ねぇ、あの人かっこよくない?』
『うんうん、爽やかスマイルで!』
『彼女いるかなー?』
『あんなかっこいい人でいないわけないでしょっ』
女子のほとんどが秋元くんに注目。
あの人、絶対モテるだろうなー…
ジーと見ていると…
パチッ
目があった。
ニコッ
爽やかスマイルー!!
イケメンスマイルごちそうさまでした…
あんなことされたら、みんなイチコロだろ…
『はい次はー…市川。』
『は…え!?』
秋元くんに夢中で自己紹介 考えてなかった。
どうしよ~
このときまだ気づいていなかった。
彼の裏の顔を...