第10章 臨海学校
『そっか、ありがとう。』
さて、理沙を探すか。
どこにいるかなー…
『あ、陵くんだぁ』
『わ、ほんとだ!!』
『浴衣姿かっこいいー』
……げっ
最悪。女子が寄ってきた。
あっという間に囲まれ、逃げ道なし。
暑苦しいな…。
そういえば、俺が女子に囲まれるの理沙嫌がってたな…
あまり猫かぶりすんのはやめるか。
『…おい。お前ら邪魔だ。さっさとどけ。』
無表情でいつもより低い声で言う。
女子たちは驚いた顔をして道を開けた。
女子のざわついた声が聞こえる。
『…なんかキャラ違くない?』
『うん、怖いって言うか…』
『いつもは笑顔で接してくれるのに…』
結構衝撃受けてるなw
でもこっちが本当の俺だし。
俺はざわつく女子たちを無視して理沙を探しに行った。