第23章 最後の戦い

『ーーーーー信玄を頼む。』

最後に私に向けられた、柔らかい笑み

あれが本当の顕如の姿だったのだろう…



二人は確かに親友だった…
確かな絆があったのに…
その絆は乱世という時代に飲み込まれ
消えてしまった
あんなに優しく微笑むことができる人なのに…

最期に見た顕如の笑みを思い、救えなかったことに涙がこみ上げて…
視界が歪んで嗚咽が漏れる