第22章 裏切りと同盟
「っ、ごめんなさい。織田軍のみんなのこと騙すつもりだったわけじゃなくて……言えませんでした。ずっと、自分の中でも悩んでたことだから」
「何を言い訳している。別に個人の感情で、貴様が俺たちに義理立てする必要はない。
まぁ、何かあるとは思っていたがな」
ふぅ…と息をつきながら答える信長様
「政宗も…」
私が謝る前に、政宗が口を開いた。
「惜しかったな。さっさと手を出しておけばよかった」
政宗がいつもの調子で悪戯っぽく笑う
「…家康…色々ありがとう。黙っててごめんなさい」
いっぱい心配かけて、こんな私のこと守ろうとしてくれた
「…別に。あんな顔されたら誰だって想像つくでしょ。…乃々がそれで幸せならいいんじゃない」
ちょっとぶっきらぼうに言って、優しく、少し寂しそうに家康は笑った