第21章 二人の想いは一つに
このまま…貴方を置いて500年後に帰るくらいなら
最後の時に側にいられないのなら
せめて…信玄様を心にも身体にも刻み込みたい
忘れられないくらい…
この先…私の息が止まるその時まで…
忘れられないくらい…貴方をっ………
「乃々…俺は……」
言いかけた信玄様の唇を口づけで塞ぐ
もう…私を拒否しないで…
何も…言わないで…
少し顔を歪ませた信玄様が
「……わかった……この時だけは…君にあげよう……っ…」
苦しそうに呟くと…
掻き出すように抱き竦められ、荒々しく唇を塞がれた
「もう、君しか見えなくなった。……君が、欲しいよ」