第19章 真実
その日の夜、久しぶりに信長様に夜伽を命じられた私は天守閣へ向かっていた。
「信長様、失礼します」
部屋の前で立ち止まり、声をかける
「入れ」
部屋に入ると、信長様は褥に肩肘ついて寝転んでいる
なんか…懐かしい
さらわれる前に、信長様と500年後の話しをしていたのを思い出しながら
足を進め、褥の横に座る
「久しぶりですね」
「そうだな」
「なんのお話しましょうか?」
素っ気ない信長様の言葉に困ったように笑って答えると、信長様は私をジッと見つめた
どうしたんだろう?
私の顔になんかついてる??
怒ってる?
…わけではなさそうだけど
不安になって、ペタペタ自分の顔を触って確かめる
「貴様は、あまり笑わなくなったな」
「はい?」