第8章 はじめて
ぱくぱく
「あのよ··。」
「どうしました?」
「····(さっきから口が。まさか、悪魔も天音が?)」
「~~···焼き菓子美味いな」
ほわっ
「ありがとうございます!私も焼き菓子で喜ぶ顔が見られるのが幸せですから!」
「そ···そうか」
からんからん
「珍しい人だね」
「あれは悪魔族の"中原中也"。悪魔主と力は互角」
「凄いね!シグマさんから色々聞けるから助かるよ!」
もじ
「···天音は···澁澤さんや主様から聞かないの?」
「聞こうとしたら口塞がれるからね」
(可哀想に)
でもある意味私は嬉しいのかもしれない
私にだけ見せてくれる笑顔とぬくもりが、
「天音が良ければ、今度私の飛行船で···」
「うん」
「だぁめ」
『?!』