第16章 すなお
(でも···夜は··考えるのやめよう)
からんからん
「いらっしゃいませ」
「···何時もの」
「分かりました、シグマさん」
「はーい(太宰が珍しく来るなんて)」
普段は私が天音といる2人の時ぐらいしか来ないのに、
カサッ
「ありがとうございます」
「あのさ··」
「はい」
「··ネコが好きなんだよね?」
「好きですよ」
「そう、···それよりさ~··隣で視線が怖いんだけど」
じとーーーーーーー。
「·······」
ぐいぃ
「澁澤さん、ケンカはいけませんから」
「だって!私がいるのに客が近すぎるんだよ!」
「醜い嫉妬はいけません!」
ずるずる
「すぐ戻りますねシグマさん」
ひらひら
「分かったよ(多分、明日だな)」