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千分の一話噺

第268章 夢の形


高校の卒業式。
「じゃあな、麻美…
頑張れよ!」
「うん…
翔太も負けないでね」
二人はお互いの夢を絶対に叶え、再会する約束を交わした。



そして20年後…。



「麻美、女優になってもちゃんと覚えてたんだな」
「当たり前でしょ
翔太こそ、スーパースターなのに忘れなかったのね」
二人はがっちりと握手を交わした。
「それじゃあ…」
「…行きますか!!」

二人が向かったのは、とある田舎の養護施設…。
共に家族を事故で亡くし、幼い頃からここで育った。
翔太と麻美はお互いに夢を語り合い、励まし合いながら高校までをここで暮らした。
二人にとっては実家と言っていい。

翔太は高校卒業後、単身ブラジルに渡りサッカーで名を上げ、ヨーロッパの名門チームに移籍、今もJリーグでプレーするスーパースターだ。
麻美は高校卒業後、単身アメリカに渡り、ブロードウェイで下積みし、ハリウッド映画の主役に抜擢されるまでになった。
二人が20年前に語っていた夢を叶え、約束を果たす為に再会した。


20年前、施設のオーナーは二人に資金難から近々施設を閉鎖する事を告げていた。
それを二人は毎年寄付し支援し続けるから20年間頑張ってほしいと頼んだ。
20年後、自分達が後を引き継ぎ、この養護施設を存続させる為にと…。


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