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千分の一話噺

第26章 ある日記


6月19日

彼が天に召された。
今日の朝、出勤途中に事故で。

人の命なんて呆気ないものね。
昨日もたくさん話したのに。

なんかまだ人事みたいで。
悲しくて、悲しくて、悲しくて、、、
でも涙が出てこないの。



6月20日

通夜に参列。
彼は眠っているような安らかな顔してた。

彼の両親や友達からいろいろ励まされたけど、何も覚えてない。

やっぱり涙が出てこない。
私はアナタの事、愛してたのかしら?
それすらも分からなくて。



6月21日

アナタの身体は灰となり骨だけが残った。
私はそれをぼんやり眺めてただけ。
アナタから貰った指輪を握りしめてた。


アナタの心はどこに行ってしまったの?
私は



6月22日

今日はアナタの誕生日ね。
プレゼント買ってあったのよ。
予約したレストランには一人で行ってきた。
思い出のレストランだもん。
アナタが近くにいるような気がして。
何も食べれなかったけど、、、

アナタのそばに行きたいって言ったら怒るかな?
アナタの胸で泣きたいの。
ごめんなさい。




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