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千分の一話噺

第24章 GalaxyAngels


「本艦はこれより、一角獣座方面に向かう
座標設定後、ワープクルージングに入る」
俺はクルーに指示を出した。

正確な位置はまだ特定出来ていないが救難信号をキャッチした以上、急行しない訳にはいかない。
我々は銀河連邦所属、第44レスキュー隊『GalaxyAngels』なのだから。

本艦が現場から一番近いとは言え、約4600光年もの距離だとワープクルージング(亜空間航行)でも1時間程度掛かる。
(間に合えば良いが…)

ワープクルージングが終わり周辺宙域に出た。
「通信班は至急、発信位置を特定しろ
救護班は発進準備をしておけ」
俺の指示で艦内が慌ただしくなる。

程なくして、通信班から位置情報が知らされる。
「救難信号の発信位置は一角獣座薔薇星雲内、座標536・702・188を微速移動中
小型の脱出ポッドと思われます」
「よし!救護挺を発進させろ!」
俺はモニターで赤く光る薔薇星雲を見ながら、救護班に指示を出す。
「無事に回収してこいよ!」
「ラジャー!」
救護挺は薔薇星雲に向けて発進した。

薔薇星雲は一角獣座にある星雲で、水素原子の出すHα線が強いため赤く発光し薔薇の様に見える。

(しかし、脱出ポッドって事は船は放棄したのか…)
「レーダー班、周辺に船の残骸はないか?」
「特にそれらしい物は見当たりません」

しばらくすると救護班からポッド回収の一報があり、艦内は歓喜の声があがった。

回収されたポッドを開けてみると…。
「にゃ~」
「…猫?だけか?」
ポッドの中には子猫一匹と手紙が一枚。

『どなたか可愛がって下さい』

俺達は『GalaxyAngels』。
捨て猫だって助けるぜ!

この猫はローズと名付けられ、我が艦のマスコットになった。



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