第794章 恐怖!小松菜の暴走
「おい!逃げるぞ!」
俺は友人に腕を捕まれ引っ張られた。
「な!なんだよ!いきなり…」
「説明は後だ!とにかく走れっ!」
俺達は全力で走って何者からか逃げた。
「はぁ…はぁ…」
「はぁ…、いったい何があったんだよ!?」
俺は友人の肩を掴んで詰め寄った。
「はぁ…、俺にもよく分からねぇよ!
信じられねぇかも知れねぇけど、小松菜の化け物が襲ってきたんだ!」
「小松菜だあ!?
それは野菜だろ?」
「化け物だよ…、小松菜に似た…」
友人の答えはあまりにも突飛で…。
「お前、ゲームのやり過ぎで頭おかしくなったんじゃないか?」
「…見たんだよ
小松菜の化け物みたいなのが針の付いた種みたいなのを投げ付けて、刺さった奴も同じ化け物になったのをな…」
顔面蒼白で嘘を吐いているようには見えなかった。
「そ、そんなの信じられるかよ!」
「あ!危ないっ!!」
友人は俺を突き飛ばした。
「…おい!いきなりっ…」
友人の胸には拳大の種みたいな物が付いていた。
「に、逃げろ…、俺は…もう…」
友人の顔色がどんどん緑色に変わっていく。
「…う、嘘だろ!?」
周りを見回したら小松菜の化け物に取り囲まれていた。
21世紀後半、食糧難を解消すべく世界中で植物のDNAを改造するようになった。
その中で、突然変異を起こし異常な植物が出来る事故も増えていた。
そして遂に日本で化け物が…。
俺は友人に居酒屋へ呼び出された。
「…って、ドラマの企画を出したんだがボツになったよ」
「そりゃあ、化け物が小松菜じゃあなぁ…」
愚痴を聞かされた。
「…だってゾンビとかなんてありふれてて面白くないじゃん」
「…だからって野菜じゃなくても良かったんじゃね?」
「仕方ないだろ…俺は小松菜が好きなんだから…」
こいつの実家は小松菜農家だった。
end