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千分の一話噺

第793章 バレンタインには梅の薫りを…


「梅酒入りのチョコ?
ウイスキーやブランデー入りなら知ってるけど、梅酒は聞いた事ないね」
「美味しいと思うんだけど…」
「チョコとお酒は合うから良いんじゃない?」
「じゃあ、今年は梅酒チョコで決まりね」

私達はお店で売るバレンタイン用チョコの開発をしていた。
お店はケーキ屋だけど、この時期は限定品としてチョコを売り出している。
もちろんチョコケーキも作っているけど、やっぱりバレンタインには限定チョコが人気だ。

「…でもさ、梅酒をチョコに混ぜる?それともボンボンみたいにする?」
「そうね…
ホワイトチョコを梅の実っぽく球体にして中に梅酒シロップなんてどうかな?」
「それいいね!
…でも、球体の型なんてないよ」
「じゃあ明日、リサイクルショップ行こう」
「リサイクルショップ?
食品の型なんてあるの?」
「料理用具専門のリサイクルショップがあるんだ
ネットで買ったはいいけど使い勝手が悪いとか、限定品用で1回しか使わなかったとか、…店閉めたとかね」

翌日、私達はそのリサイクルショップに行ってみた。
ほとんど新品な物から、年期が入った物まで置いてある。

「…あんな古ぼけた道具なんて買う人いるのかな?」
「ああいうのを店内のインテリアにする人もいるからね…」
「いろんな物があって、何か楽しいね」
「…まずはお目当ての物、探さないとね」
「これなんかどう?」
「それはタコ焼き器!」

お菓子の型が揃っているところで見付けた。
上下に二分割されていていて、材料を流し入れ固まったら上下を合わせて球体にする。
大量に作るのは無理だけど、限定品なのでこれで十分だ。
苦労して作ったチョコは好評ですぐに売り切れとなった。

「次はひな祭り用ね」
「なんだかんだと毎月何かしら作らないといけないわね」


end


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