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千分の一話噺

第754章 夢のために…


明日はのど自慢大会がある。

しかし、緊張し過ぎて眠れない。

明日の大会はただののど自慢大会じゃないんだ。
優勝者は有名プロデューサーによる歌手デビューが決まっているのだ。

歌手になるのは俺の夢だ。
夢を叶えるためには何でもやる覚悟がある。

給料が入れば毎日のように一人カラオケで練習した。
金がなくなれば川原で歌った。
最近の歌手はダンスも大事だ。
スマホでダンス動画を見ながら練習した。
更にはトーク力を磨くためお笑い同好会に入って漫才もやった。

準備万端だ。
後は明日の本番で歌うだけだ。



『優勝は………17番の小鳥遊《たかなし》真理子さんです!』


「まさか、あんなに上手い人がいたなんて……」
負けはしたが不思議と悔しくなかった。
まさに小鳥のさえずりの様な爽やかな歌声に完敗だった。

しかし、準優勝にはなれた。
副賞はカップ麺一年分だ。
来年までこれで食い繋いで来年こそはっ!


end

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