第751章 ディナーはスケートの後で…
週末は彼女とデートだ。
先週は映画観たし、先々週は遊園地行ったよな。
今週はどこ行こうか?
「お待たせ!」
「今日はどうする?」
「ねぇ、スケートしない?」
「…スケートってアイススケート?」
「うん、特設リンクで滑ってみたかったの」
僕たちは都内に出来た特設スケート場に向かった。
「アイススケートなんて何年ぶりだろう?
…まだ滑れるかな?」
ちょっと不安ではあった。
今日は、風が吹いていて屋外の特設リンクはめっちゃ寒かった。
「…結構寒いね」
「はい、マフラー!」
彼女はバッグからマフラーを取り出し首に掛けてくれた。
「これは?」
「ちょっと早いけどクリスマスプレゼント!」
「…もしかして手編み?」
「もちろん…、お揃いよ」
もう一本取り出して自分の首に巻いた。
今年のクリスマスは平日でお互い仕事が忙しく会えない。
だから今夜はちょっと奮発してクリスマスディナーを予約してある。
「…うわっ!」
僕は派手に転んだ。
「下手くそ~」
「仕方ないだろ!
もう何年もやってなかったんだから…」
でも、少し滑れば感覚も掴めて転ばなくなった。
「…外でスケートするのって気持ちいいな」
「たまには良いよね」
僕たちはスケートを楽しんだ。
予約したレストランに着くと…。
「…ここ?
大丈夫なの?ここ高いわよ…」
彼女が心配そうな顔をした。
「大丈夫だよ
ちゃんと予算も言ってあるから…あはは…」
僕は苦笑いした。
コース料理の最後のデザートが運ばれてきた。
「…これを」
デザートと一緒に彼女には綺麗に飾られた紙包みが渡される。
「これは?」
「…僕からのクリスマスプレゼント」
中身は彼女が欲しがっていたブーツを選んだ。
指輪でプロポーズも考えたが、プロポーズは彼女の誕生日にと決めているから…。
end