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千分の一話噺

第731章 衝撃の告白


ある日、親友の拓人とお好み焼きを食べに行く事になった。

「大阪と広島、どっちが良い?」
「俺は広島が好きだな」
拓人の意見で広島焼きの店に行くことになった。
「たしかあの店、駅からちょっと遠いよな」
「それなら駅前にある電動チャリ使おうぜ」
最近、町のあちこちにあるスマホで解錠して使えるレンタル電動自転車だ。

「便利な世の中だよな」
「ああ、これ買ったら10万くらいするからな…」
電動自転車で15分くらい走ると目的の広島焼きの店に着いた。

「とりあえずビールね」
ビールで乾杯する。
「「お疲れさん!」」
お好み焼きは、俺はソバ入り、拓人はうどん入りを頼んだ。
お好み焼きを食べながら酒も進んで、これからの話になった。

「…俺は今の会社辞めようと思ってるんだ」
しかし、酔っ払った拓人が血迷った事を言い出した。
「俺、明日から女になる!
女になってミスユニバースになる!」
「はあ?…お前何言ってんだ?」
「今のミスユニバースは年齢制限も無くなったし、既婚者でもジェンダーでも良いんだよ」
「…だからってお前、ジェンダーじゃないだろ?」
「ずっと隠してたけど、…私、女なんだ!」

食べていたお好み焼きを吹き出しそうになった。
たしかに中性的なイケメンではあるが、その時は酔っ払いの戯言《たわごと》だと思っていた。

その後、姿を見せなかった拓人は、翌年、ミスユニバースジャパンに選ばれた。


end


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