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千分の一話噺

第568章 デリバリー


今や当たり前の様に街中を走り回るフードデリバリー。

『配達員募集!
地域密着型の近距離配達!
地元を大切に思うあなた!今すぐデリバリーズにGO!』

この広告を見て応募する事にした。
(近距離配達は良いが、この地域密着型のデリバリーってなんだ?)
そんな疑問はあったが電話を掛けると、すぐに研修センターに来るように言われた。

研修センターには十数人の応募者がいた。
研修室に集められ研修が始まった。
「配達は皆さんの地元エリアになります」
これが近距離配達って事か。
「受注は食事だけじゃなく、全てのお買い物に対応していただきます」
なるほど、だから地域密着型なんだ。

受注から配達までの流れを一通り説明され、これなら俺でもやっていけそうだと思ったが…。
「皆さん、これから実技研修になります」
(実技研修?)
研修室がざわめき立った。

研修センターのグラウンドに移動する。
「これを履いて下さい」
みんなにインラインスケートが渡された。
「スケート!?」
「配達は全てこれで行ってもらいます
これにはGPS発信器と歩数計が組み込まれているので、これ以外の方法で配達した場合、報酬は支払われませんのでご注意を…」
半数の人が辞退した。


電話が鳴る。
「毎度ありがとうございます!デリバリーズです!」
「三丁目のフランソワのショートケーキをお願いします」
俺はすぐにバッグを背負い、スケートで出掛ける。


end
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