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千分の一話噺

第542章 至極の一時


夏休みの真っ最中、恒例のお盆のお墓参りも無事に終わり家に帰った。

ポニーテールにしていたリボンをほどいて、エアコンのスイッチを入れる。
「もう汗でベトベト…」
シャワーを浴びて部屋着に着替えて、洗い物は洗濯機に放り込んだ。
サングラスをして日焼け止めは塗ってたけど、Tシャツに短パン、ビーチサンダルだったから、全身ほぼ日焼けしてる。
「まあ、これくらいなら大丈夫よね?」
あまり気にしないのは、女子力がない証拠かな?

冷蔵庫から缶ビールを取り出しグラスに注ぎ、ソファーに座ってテレビを点ける。
「やっぱり夏は甲子園よね」
別にどこを応援するって事ではないけど、負けたら終わりの真剣勝負は見ていて感動する事が多い。
「あっ!このピッチャー…」
今話題のイケメンで豪速球を投げるドラフトの目玉と言われるサウスポーがマウンドにいた。
「これは見逃せないわね」
会社ではキャリア組で通ってるのに、昼間からビール片手に高校野球観戦なんて、会社の人には絶対見せられないわ。
小腹が空いたからインスタントラーメンを作って、食べながら試合を最後まで見た。
残念ながらイケメンピッチャーの高校は負けてしまったが、戦い終えた球児達の涙は美しい。

夕方になりに買い物に出かける。
近くの商店街はお盆期間は歩行者天国になっていて昼間は人で賑わっている。
すぐ脇にある噴水広場には、たこ焼きや焼きそばの出店も出ていた。
「たこ焼き食べたいけど、さっきラーメン食べちゃったし、今夜は焼き肉にしたいし…」
たこ焼きは諦め、お肉と野菜を買って帰った。

夕飯は焼き肉にサラダにビール!
休みじゃなきゃ楽しめない至極の一時だ。


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