第2章 貴方と永遠に歩んでいきたい『後編』❥伊達政宗
政宗視点
(あいつどこにいったんだよ...!)
あいつを探してもう1時間は経つだろう。
城から華がいなくなったと聞いて駆けつけたのだ。
俺が御殿に帰ってきたとき、あいつはすごく思い詰めたような顔をしていた。
俺が華の頬に触れようとしたとき、
「やめてっ...!」
今でもあいつの声、顔を鮮明に覚えている。
(なんであの時にしつこく聞いておかなったんだよ、俺...!)
きっと華がいなくなったのもそれが関係しているだろう。
実は今、あいつに政務と偽ってぷろほーずというものをしてやろうと目論んでいたのだ。
ぷろほーずとやらは500年後の求婚らしく、華が憧れているんだと、言っていた。
しかし、それにはだいやという鉱石が必要らしく、知り合いに頼んでその鉱石に詳しい女を呼んでもらったのだ。
(ベタベタしてきて気持ち悪かったけどな。)
睫毛に糸がついてますよだの、手を繋いでもいいですか?だの
やることなすことすべてが気持ち悪かった。
しかし、断ってだいやを手に入れることが出来なくなったら困る。
世間から見ると綺麗なんだろうが、
俺には華しか目に入らない。
後探していないのは...
(森、か。).
最近森には盗賊が出ているため、武将達で警戒していたのだ。
(あいつ、森には行ってないよな)
そう思いながらも森の方へと足を向けた。