第24章 Luster!〈栗花落 菖蒲〉£
「あのさ…菖蒲。好きな子に誘われて平然として居られるほど、僕も出来た人間じゃ無いから」
正直、こういう行為は言葉として知っているだけで、熟知している訳じゃ無い。怖くないと言えば、嘘になる。
『や、優しく…してよ?』
「努力するよ」
ショーツも取り払われてしまい、ほぼ素っ裸同然。
『ひっ…』
「ごめん、びっくりした」
『う、ううん…』
秘部にいきなり宛てがわれた手に驚いてしまった。本当に初めてなものだから緊張してしまう。
「力抜いて、菖蒲」
『そ、そんな事言われても…』
耳元で囁かれたと思ったら、生暖かい感覚が耳を縦横無尽に駆け回る。
『ふぇ…あっ…ん…そ、そこくすぐった…』
鼓膜に直接湿った音が響いて来て、それだけでなんだかムズムズしてくる。
「濡れてきた」
クチュクチュといやらしい音が同時に響く。それに花芽を弄り廻されて、もう意識が飛びそう。
『はぁっ…た、いよ…』
「凄いトロトロな顔してるよ。菖蒲」
自分じゃよく分からない。けど…そんな顔してそうっていうのはよく分かった。だって…この感覚に抗えない。流されている。
「菖蒲、キスしていい?」
『うん…』
まだ少し、さっきのご飯の味するかも…なんて場違いな感想を抱きながら、甘んじて受け入れた。
『好き』
「僕も、菖蒲大好きだよ」
いつの間に付けていたのか、すでに太陽のそれにはゴムが付けられている。
「挿れて良い?」
『い、良いよ…来て』
挿れられる時って、案外他人事の様に感じられた。なんと言えば良いのかよく分からないけど、此処まで来ればもう腹を括ったというか。
にゅぷぷ…
湿りきったそこに捻じ込まれる。太陽もなるべくゆっくり挿れてくれているみたいだけど…でも、いつまでも甘えた事は言ってられない。
「ちょ、菖蒲…⁉︎」
『はぁ…んっくぅ…』
上半身だけ起こして、残りの半分を無理矢理押し込んだ。
「菖蒲、無理しなくても…」
『太陽が…』
「ん?」
『太陽が…優しくしてくれるから…私も、頑張ろうって思って…』
「はぁ…もう」
ドサっと音がした時にはもう太陽の顔の後ろに真っ白な天井が見えた。
「動くよ」
少し汗ばんだ肌が月明かりに反射して少し光って見えた。髪を掻き上げる姿が色気を倍増させている。
「本当、可愛すぎるから」
少しニヤけたその顔が目に焼き付いている。