第5章 ☆Story23☆ 迫り来る恐怖
「それ以上、ゆりに触るな……」
「「っ……」」
男たちに睨む憲吾、身震いをさせた男たちは思わず唾を飲み込んだ。
そして怒りで感情が高まってる憲吾は
前回の大会以来にライオンの覇気を背に出ていた。
「っ憲吾……」
憲吾の殺気に圧巻される男たちは思わずゆりから少し離れた。
ゆりの腕を拘束していた男も思わず手を離した。
拘束から逃れたゆりだが
今までの恐怖のあまり立つことが出来ずその場で呆然としていた。
「……。」
その様子を見ていた班田は再びゆりのほうに歩き……
「っ班田……っ!」
「そう簡単にはいかせねぇぞ……。」
憲吾は班田を追いかけようしたが
金狼率いる城国の不良たちが憲吾の前に立ち塞がった。
「っ……ゆり!」
「っ憲g_グイッ!…っい”!」
「「っ!/っゆりちゃん!!」
班田に髪を引っ張られながら無理やり立たされるゆり。
「……てめぇらはもうすっこんでろ。」
「「っ……ぁ、あぁ……」」
今までゆりを襲っていた男たちは
素直にゆりたちの側から離れた。
「っ班田てめぇ!!
ゆりちゃんの髪乱暴に扱うんじゃねぇよ!!」
「はっ!知ったことか……こっちに来い……」_グイッ!
「っ……!」
髪を掴んだまま班田は憲吾のいるほうへ再び戻ってくる。
「っゆり……!」
「っ憲吾……なんで来たの……こんなの、
憲吾を誘き寄せる罠なのに……」
「っそんなの知るか……お前の身に危険が迫ってるのに、
大人しくできるわけねぇだろ……」
「っ……でも、憲吾にとって今日は大事な日じゃん!
オリンピックの夢だって!!」
「っ……それでも、
俺はお前を助けたい。」