第17章 ☆Story34☆　代替試合

第１ラウンドが終わり１分間の休憩に入った。


「っ本気の弟相手に
ここまで耐える選手は初めて見たかもしれない……！」

「瑛二、お前も優良な選手を見つけたものだな。」

「それを言うならゆりに言ってやってくれ。
だが三船くんがここまで強かったとはな……」


最を始め瑛二や大和も感心した様子で憲吾を称賛した。


「っ凄い……」
（憲吾、本当に凄いよ……あんなに強い相手にあそこまで……）

「ゆりちゃん、すっかり見惚れちゃってるね笑」

「っべ、別にそんなつもり……！///
凄いなぁって思ってただけで……」

『ゆり、急激に心拍数上がった。顔も真っ赤だよ。』

「っキラちゃん！分析しなくていいからっ！///」

「笑笑
……あ、もうすぐで第２ラウンド始まるよ！」


１分間の休憩はあっという間に終わり第２ラウンドに入った。
宙は特に疲れている様子はなく構わず攻撃を仕掛けてきた。
憲吾もそれをガードしながら耐えるが疲れが少しずつ蓄積されていった。


「っはぁ……はぁ……」
（アイツ、なんて体力だ……息切れひとつしてねぇ……）

「あれ？もうへばっちゃった？
第２ラウンドまだ半分もいってないよ？」

「っんなわけねえだろ……！」
（第２ラウンドも、絶対耐えねぇと……
ここでダウンしたら一気に引き離される……）


憲吾は深呼吸をすると体制を整え攻撃を仕掛ける。


「おらっ…！」


＿ガッ！


「っ！！
っ前言撤回……まだまだいけそうだね三船くん……」

「俺は簡単に負けるつもりはねぇからな……
試合はまだこれからだ……」

「ゆりちゃんがいるから？」

「っ……！」

「隙ありっ！」＿バシンッ！

「ぐっ…！」
（っしまった、油断した……）


一瞬の隙を突かれ腹に一撃を喰らう憲吾、
思わず膝を曲げたが倒れず耐えた。


「駄目だよぉ試合に集中しなきゃ！
まぁでもほぼほぼこの試合は決まりだよね、
ゆりちゃんからご褒美もらうのはオレだし♪」

「っ……」
（コイツ……まだそんなこと言える余裕あんのかよ……）

「……お前は強いよ、三船。
オレ相手にここまで耐えてるのはお前が初めてだし
審査員の反応も上々……推薦はほぼ決まりじゃない？」

「っ何が言いたいんだよ……」