第7章 ☆Story25☆ 収束
「……はい。」
「それじゃ、私たちはそろそろ帰るとしよう。
内山くんはもう少しいるのかい?」
「まぁ……とりあえず面会時間終わるまでは……」
「わかった。
三船くん、早く目を覚ましてくれるといいな。」
「そうっすね……早く、ゆりちゃんにも伝えたいですよ。
憲吾は大丈夫だからツアー頑張れよって……」
「私も明日ゆり達を見送るつもりだ。
その時にもで君の言葉を伝えておくよ。」
「ありがとうございます。
わざわざここまで……」
「君たちはゆりにとってかけがえのない存在だ。
これくらい、当然のことだ。」
「ども……」
「それでは、」
こうして瑛二と翔は病室を後にした。
2人を見送った吾郎は再び憲吾に目を向けた。
「……だってよ憲吾……もしさっきの話が本当になったら、
負けるわけにはいかねぇな……ゆりちゃんのためにもさ……」
「……。」
憲吾は一向に意識を取り戻す気配がなく、
あっという間に面会の終了時間となってしまった。
「ちぇっ……もう終わりかよ……
んじゃ、また明日来るからな……」
吾郎は名残惜しそうにしながらも病室を後にし自宅に帰るのだった。