第6章 ☆Story24☆　救世主

「おら！」＿ﾄﾞﾝｯ！

「っ！？」

「っゆりーーーー！！」


班田は憲吾の手が届く前にパレットステージの上から
ゆりを放り投げるように腕から手を離した。


『っ……！』


仮面ティーチャーは走りながら助走をつけると
班田の頭上を跨いで着地しゆりの手を掴んだ。


＿ｸﾞｯ…！「っ……！」


「っ！」


憲吾も驚いた様子で見た。


「っ……仮面、ティーチャー……」
（なんだろ……この感覚……この人と、
初めて会った気がしないのは……）

『……大丈夫だ。
必ず、助ける。』

「っ……」


仮面ティーチャーはギュッとゆりの手を握り引き上げようとした時……


「っ仮面t…っ！？
っ仮面ティーチャー後ろっ！！」

『っ……！』


ゆりが顔を見上げると鉄パイプを仮面ティーチャーに向け
振り上げようとしている班田が目に入ってきた。


「てめぇも一緒に落ちやがれっ！！」＿ガッ！

『ｸﾞｯ……！』


班田は仮面ティーチャーの首を鉄パイプで思いっきり当てつけた。
仮面ティーチャーは一瞬体制を崩し蹌踉めいたが、
ゆりの手を握る力は緩めずなんとか体制を整えた。


『っ……お前の力は強い。
だが後ろからの攻撃は、弱い人間がすることだ。
お前は弱い。ただ有り余る力を無造作に使ってるに過ぎない。』

「ごたごたうるせぇ！！
小娘諸共堕ちろぉぉっ！！！」＿ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ！

「っ……！」


班田の後にはでかいパンダ、初めてゆりの目の前で覇気を見せた。
ゆりは思わず固唾を飲んだ……。


＿ｷﾞｭｯ…！『必ず守る……。』


ゆりを離さなぬよう握る力を強め引き上げようとした。


「っ……」

「っ班田！！＿ｸﾞｯ…！
やめるんだ……！！！」


なんとかその場に辿り着いた憲吾は班田の右腕を掴んだ。


「っ憲吾！！」

「てめぇの後始末は後だ！！！」＿ﾌﾞﾝｯ！

「っ……！」ﾄﾞﾀﾝ！


班田は掴まれた腕を振り解きほとんど体力のない憲吾は
その場に振り落とされた。


「憲吾！！！」

『っ……！』

「はっ……悪のカリスマと言われたお前が、無様だな、」