第2章 おしおきの話
ノンは必死になってリヴァイへと手を伸ばした。
その手を掴み絡ませる。
その様子を、目に涙を溜めて見つめていたノンが苦しそうに口を開いた。
「…リヴァイ…」
「……なんだ」
リヴァイはノンとの距離を、再び縮めて口を開く。
ノンの溜まりに溜まった涙が頬を伝った。
「…さわって…」
絞り出たように、出た声は、恥じらいやじれったさでか細く、掠れていた。
そんな彼女に鋭い目線が刺さる。
「……そんなに触って欲しいか」
その声はどこか愉しげで。
ノンを見つめていた。
「…う、ん…」
恥じらいながらも自分の欲求心には逆らえない。
ノンはうつ向きながらこくん、と頷いた。
「……そうか…じゃあお前がやれ」
「…え?」
「お前からしてみろ」
すると、リヴァイはズボンのチャックを下ろした。
ジーッという音がやけに耳につく。
唐突に発せられた言葉はノンを困惑させて、また興奮させる。
ノンは戸惑いを隠せずに、表情に出してしまう。
そんな彼女の頭を包むと、頬を手の甲で優しく撫でた。
その行為がノンには合図だと思えた。
抵抗は勿論ある。何より自分からなんて、例えキスだけでも恥ずかしい。
だが、行動しないと、この中途半端な気持ちはどうにもならない。
ノンは意を決した。