第1章 逢えない時間……
〜♪〜♪〜♪
『もしもし?』
宏光『?』
私の名前を呼ぶあなたの声を聞くと
『うん』
宏光『元気してた?』
『うん、元気だよ』
なぜだか………どうしても言えない………
宏光『そっか、俺も元気だよ。なかなか逢えなくてごめん』
『仕事だから、仕方ないよ』
“イマスグアイタイ………”
宏光『寂しい思いさせてごめんね』
『大丈夫だよ』
“アイタイ………”
素直に言えない………
宏光『………………』
『………………』
どうして言えないのだろう………
宏光『あー………の元気そうな声聞けてよかったよ』
『うん…………あのね、宏光?』
宏光『ん?』
今言わなきゃ、今度いつ逢えるかわからない
『うんん………なんでもない』
宏光『なんだよ、それ(笑)まぁいいや。また電話するよ』
『うん、またね』
ツーツーツー
やっぱり言えなかった………
どうして素直になれないんだろう。