第1章 1
「そのウサギのぬいぐるみ、前も持ってましたね。お気に入りなんですか?」
「そうだよ。この子はもう7代目になる」
「7代目!?
7代も同じぬいぐるみを持ち続けてるのですか?」
「悪い?」
「いえ、お好きなんですね」
フンッお前には関係ない事よ
「でもよぉ、ぬいぐるみ仕事の邪魔になるんじゃねぇの?」
スコッチが話に入ってきた
「ならないよ。君達と違って優秀だから荷物が増えても関係ないの」
それにこのウサギはただのぬいぐるみじゃないし
「へぇそうかい」
「今度、ぬいぐるみプレゼントしますね」
なんでだよ
「いらない、ウサギだけで充分」
「お近づきのプレゼントですよ。
ウサギ以外に何が好きですか?」
ウサギ以外?
ウサギも元々好きじゃないし動物そんなに知らないから
「ない」
「そうですか、では違うウサギを持ってきますね」
「だから、いらないって」
貰っても困る
持ち歩けないし、そうなるとジンに捨てられるだけなのに
バーボンとのプレゼントあげるいらないの攻防戦は取引場所まで続いた