第4章 訓練初日
「……リラ、お前。。」
異様すぎる光景に動揺が隠せず、寝ているリラの顔を見つめる。
このアホずらして寝ているヤツと、この状況が結び付かず、そっと部屋の鍵を机の上に置いて、その場を離れた。
きっとこの状況を自分が見たことにしない方がいい。
重さが違うが、アーベンの事を憎んでいる部分は、班員と変わらない為、問題はない。ただ、病的な固執を感じたので、ひとまず誰にも言わず様子をみていこうと思いながら、自分の部屋へと歩き始めた。
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「おはようございます!
昨日は、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございません」
今日も早めに出社して清掃していると、お掃除スタイルに着替えたのリヴァイ兵長が来たので、開口一番謝罪をする。
なぜなら、歓迎会に引き続きやってしまったのだ。
2日連続記憶をなくすまで呑んで、上司の世話になるという大失態を。。
見事にお会計をした覚えも、自分の部屋に帰った覚えも無いので取り敢えず謝るのが無難だろう
「昨日は、じゃねぇ。昨日も、だ。」
ドS上司の的確なツッコミにぐうの音も出ないので、うな垂れたまま気になることを聞いてみた。
「うぅ……おっしゃる通りです。。
ちなみになんですが、昨日私のこと送ってくださいましたか?」
「てめぇが酔っ払った分際で部屋の前まで連れて行けっていったから、上司の俺が担いで行ったが。」
「なるほど。お酒の力って凄いですね。」
リヴァイ兵長の言葉を聞き、取り敢えず一安心をした。……部屋の中に入られていたら、、アレを見られてしまう。
内心肝を冷やしながら、掃除をしていると、「まぁいい、今日の訓練で利子付きで返してもらうからな」って声が聞こえたけど、気のせいだよね、きっと。うん。
いくつかの幻聴を華麗にスルーしていると、他の班員も出社し始めてきた。こうして、私の3日目の訓練が始まった。