第64章 巨大なバケモノ

「しかしこのデカさでルフィの動きとは、恐れ入る。」

「でも、“海賊王”は似合わないわ。」

「てかそもそも海賊王は２人もいらないでしょ。」

「どう切り崩すかだ。作戦はいくらでもあるぜ……！！」

「何か弱点があるはずだ。」

「デケェ魚は、少しずつ弱らせるってのが定石だが。」

「超コワイ。」

さすがうちのクルーは頼もしい奴らばっかりだね。最後の一人を除いて。あんな大きな敵を前にしても、勝てるかもしれないって思うからすごいと思う。

「潰れろ！！“ゴムゴムの〜〜〜尻もち”！！！！」

「そんな技ねェだろ！！！」

「散れ！！！」

オーズはそのまま大きくジャンプをした。着地しただけで、下にある瓦礫が飛び散って被害が出るのだ。なるべくオーズの近くには寄らないほうが得策かもしれない。ルフィと違ってやつは伸びないしね。

「おのれ麦わら…！！一丸となる力思い知れ！！！お前ら！！“戦略の15(タクティクス・フィフティーン)”だ！！！」

「え？アレを？？アレを出すのか！？」

一体アレとは何なんだろうか…このウソップとチョッパーの驚き方を見ると、この状況を打破できる必殺技が出てくるのだろうか。

「ゾロ！！ぐるぐる！！スタンバイだ！！おれの足を支えろ！！！」

「ん？」

「何だ、」

「“パイレーツドッキング6(シックス)”！！！巨大ロボ戦士！！！」

出来上がったのは…ロボ戦士っていうか、普通に人間が合体しただけじゃないか。あれ、合体をドッキングって言うんだっけ？いずれにしても私が想像してた秘密兵器とはかけ離れていた。

「ちょっと待ってフランキー！！“左腕(レフトアーム)”がまだドッキングしてねェ！！」

「何！！？おい！！何してる！！なまえ！！早く左腕にドッキングしろ！！」

「急げ、来い！！なまえ！！おれの様にやれ！！」

「ええ！？私！！？や、やだよ！！！」

「いいから！！ほら早く！！」

見た目もいかにも男子が好きそうな感じだったけど、その男子のノリに私を巻き込まないでくれ。しかも私のドッキングする場所は左腕でしょ。ヤダと断る私をしつこく急かすフランキー、チョッパー、ウソップにさすがにカチンとしてくる。