第62章 怪人3人

「だがおいらの花嫁を含む4人組なら、お前の庭の中程で一騒動やってたぞ。…ん？おいちょっと待てよ。って事はホグバック貴様！！一度はおいらの花嫁に手を掛けたって事だな！？前もってあれ程…」

「あんたに嫁は来ない。」

「何を！？シンドリー！！」

「ウオ…！！おいおい！！シンドリーちゃん、話がこじれるだろ！！それに何でおれより前に出てるんだ！！」

「あんたにも来ない。」

「ぐえっ！！！ぶったまげた！！！とんだ流れ弾だぜ！！！」

思わず笑いそうになるその会話。敵だけど、敵なりに仲良しではあるんだなと思った。それに問題なのはアブサロムだ。まだナミを嫁にすることを諦めてないみたいで、これまたバレないように脱出しても追いかけてきそうだな…

「やめろやめろ、ゴチャゴチャと面倒くせェ！！！海賊が逃げたんならお前らが後で何とかしやがれ！！！今おめェらを集めたのは、記念すべき大戦力の誕生を共に祝おうってんじゃねェか！！！」

「ぎゃあああ！！！」

「ご主人様！！！海賊が鉄の檻を食い破って逃げます！！！」

「檻を…！！…食い破った！！？」

「おれが捕まってどうするんだァ！！！」

どうやらルフィが捕まっていた檻を食いちぎって脱走したらしい。でも多分両手両足縛られてたら、さすがのルフィもすぐ捕まっちゃうんじゃないだろうか。

「フォスフォスフォス、頼もしい限りだぜ！！」

「よせアブサロム、部屋の中だぞ。私が止める！！」

「捕まるかアホー！！！」

「“ネガティブホロウ”！！」

「もし生まれ変わるのなら…おれはナマコになりたい…死のう。」

「さっきまで海賊王になると言ってた男がナマコとはムゴい。」

あの女の子の手から出てきたオバケがルフィの体を通り過ぎたとき、あんなに元気だったルフィが膝をついて弱音を吐いた。そのせいで簡単に捕まってしまい、紐で釣らされてしまう。

「光を当てろ！！！」

「何すんだチキショー、おめェら覚えてろ！！！」

光を後ろから当てられ、出来たルフィの影をご主人様と呼ばれていた人が掴む。掴む……？影は普通触れないはずなのに、それをさも当然のように引っ張り上げる。