第46章 グロッキーリング

「サンジ、っ！！！」

「目が…回る………」

ゾロを直視出来ず、まだ四つん這いになってフラフラしてるサンジの元へと駆け寄る。きっとボールである私を確実にゴールへ叩き入れるためにゾロとサンジを始末する気だ。

「おえ…酔った…」

「だ、大丈夫？立てる？早く逃げないと…」

「なまえ〜〜！！サンジ〜〜！！避けろーー！！！」

「へあっ！？」

「“投石器タックル”！！！」

早くサンジには動けるようになってもらわないと、この先の試合私1人だけになってしまう。そしたら勝率がグッ、と下がってしまう。それだけは避けないといけないのに。

「危ねぇ……！！ぐああっ！！！！」

「サンジいいい！！！」

サンジは自分から私を押して離した。そのせいで犠牲になったサンジがピクルスにトゲタックルされ、ハンバーグに鉄で殴られ、ビッグパンに地面に叩きつけられた。

「ゾロ………サンジ……」

「これはもう立ち上がれないねー！！麦わらチーム、ゾロとサンジ！！敵はまさに…グロッキ〜〜〜〜！！！さ〜〜〜て、あとは“ボールマン”をゆっくりと“リング”という名の棺桶に！！押し沈めれば2勝目〜〜〜〜！！！無敵！！！強すぎる！！グロッキ〜〜モンスターズ！！！」

ゾロとサンジが倒れた。会場は最高の盛り上がりを見せた。外で見ていたルフィ達は、特にウソップとナミが酷い顔をしてて。無敵、ね。しかも後は私を棺桶に入れるだけだって。

「………へっ、言ってくれるじゃない、」

目の前には倒れてる2人。しかし、目は開いてるのが分かる。しかもその目はまだ死んでない。じゃ、次2人が立ち上がるまで時間稼ぎをしてればいいのだ。

「っの！！！」

まずは1番小さいハンバーグから。ゾロとサンジがこれから起きてくるなら、見せ場は残したほうがいい。だから無謀に近いビッグパンは狙わない。氷で滑ってハンバーグに突撃。