第46章 グロッキーリング
「おい…大丈夫か?剣豪が刀を失うって事は…」
「何だ。」
「ヘナチョコの出来上がりだな。」
「たいがいにしろお前ら!!!」
観戦してるウソップの怒号が聞こえた。何をしても、何を話しても喧嘩になってしまうこの2人。果たして本当に試合として成り立てるのであろうか。試合前はあんなに頼もしかったのに、不安でしかなくなってきた。助けを求めて、外のナミとウソップに目を合わせるが……2人共無言で首を横に振られた。
「さァさァさァさァ、まったなし!!麦わらチーム“ボールマン”なまえが敵陣サークルについたよ!!応援にも熱が入ってきた!!」
「ビッグパン、速攻でぶっ潰して行くど!!!」
「…………………………………は?」
「ぷーっ!!!ぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ、聞こえてねェ。」
「い…いや、イヒヒヒヒ、いや…お前、イヒヒ…ヒヒ、聞けよっ!!イヒヒヒヒヒヒヒヒ!!!」
「ぶしし!!ぶししししししし!!!ぶっしっしっしっしっしっ!!!あァ………… ……え?」
「ぷー!!!ぶぷぷぷぷぷぷぶぷぷぷぷぷぷ!!!」
「リーダーもそこまで、ヘヘイヒヒ……イヒイヒヒヒ!!」
頑張って勇気出して相手のフィールドに立ったっていうのに、何でコイツらそんな笑ってんだろう。大きい図体してるくせに、涙が出るほどの爆笑。え、私どうすればいいの。
「いつも勝手に楽しそう、グロッキーモンスターズ!!さァ、この楽しい勢いで〜〜〜〜〜!!時間は無制限!!1点勝負!!!一回戦で奪われたトナカイを取り返せるのか麦わらチーム!!はたまた再び船員(クルー)を奪うかフォクシーチーム!!激突寸前!!『グロッキ〜〜リング』!!!今、笛(ホイッスル)が鳴るよ!!!」
ピ〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!
「試合開始〜〜〜〜〜〜っ!!!」
「やるどーー!!!」
「ひっ……!!!」
「なまえちゃん!!下がってろ!!」
開始早々ボールである私に凄い勢いで突進してきたピクルス。しかしサンジも同じタイミングで動いてたみたいで、私を後ろ下らせるとピクルスに攻撃をしに行った。